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月間韓国音楽2017年10月編 Selected by stttr & DJ DJ機器

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K-Popだけでなくヒップホップ、エレクトロニックミュージックまで、独自の発展を遂げている韓国の音楽シーンから生まれる良曲をピックアップする人気連載。

今月も選曲を担当するのは、もちろんstttrとDJ DJ機器の2人の韓国音楽愛好家。

stttrの2017年10月オススメ曲

1. A.C.E(에이스) – “Callin'”

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今年デビューしたA.C.Eの新曲です。以前に機器さんが紹介していた”CACTUS”と同じハードスタイル路線(!)ですが、今作はトランスっぽい上音を取り入れていますね。特にビートがなくなって上音のシンセだけになるサビ前のあたり、K-PopにもLorenzo Senniばりのビートレス・トランス時代が到来したかと震えました。K-Popの近未来を予言するような意欲作だと思います。インストも同時リリースされていますので気になる方は各種音源サイトでどうぞ。

今さらですが、男子アイドルとエレクトロニック・ダンス・ミュージックはとても相性がいいですね。特にこの曲のようなゴスっぽいイメージやコンセプトとエキセントリックなエレクトロ・サウンドの組み合わせはバッチリです。女子曲が常に一定の華やかさでパッケージングする必要があるのとは違い、ゴスな世界観の男子曲は野心的である意味やりすぎなサウンドであってもそのままリリースできるのが強みだといえます。ハードスタイルのような意外なチョイスでも余裕でいけてしまうゴスコンセプトの汎用性の高さ、最高です。

余談ですが、韓国でエレクトロニック・ダンス・ミュージックがゴスと結びついて独自進化している一方で、日本では「美形男子×ゴス」といえばビジュアル系ですよね。ビジュアル系がたくさんのサブジャンルを生みながら数十年に渡って発展してきたことも、このコンセプトの汎用性の高さを証明しているといえるかもしれません。

2. TWICE – “LIKEY”

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TWICEの新曲です。作曲はブラックアイドピルスン。デビュー曲から3曲連続で担当していましたが、最近の”KNOCK KNOCK”、”SIGNAL”は別の作曲家でした。ブラックアイドピルスンといえばTWICEのお抱え作曲チームのようなイメージもありますが、実際は非常に厳しいコンペ方式のようですね。それを勝ち抜いたこの曲、細かいところまで工夫が行き届いていて文句のつけようのない出来だと思います。具体的にはダヒョンの三連音ラップがたった2小節で終わるところに「アイデアの出し惜しみしないな~」と感心しました(もっと聞きたかった…)。

歌詞は簡単に言うと「インスタでライクしてね」という今っぽい内容です。ステージではイントロ部分でメンバーが欽ちゃんの仮装大賞ばりに全身でインスタグラムを表現していてウケます。さて、TWICEの活動曲を改めて聞き直すと、LIKEYのような歌詞をずっと歌っていることに気づきます。”TT”「私の気持ちに気付いてくれなくてTT」、”KNOCK KNOCK”「私のドアをノックして」、”SIGNAL”「シグナル送ってるのになんで気付かないの」、そして”LIKEY”「ライクしてね」というように、「合図を送って」とか「合図を送ってるのに」と歌い続けているわけです。このように、まさにSNS上でライクや顔文字を投げ合うようなバーチャルなコミュニケーションを歌うのがTWICEの定番になっています。ただ気になるのは、いい加減相手との距離が縮まってもいいのに、それ以上のコミュニケーションや接触に発展することは一度もないという点。SIGNALのMVが今までで一番TWICEがグイグイアプローチしているケースなのですが、相手役の宇宙人は何も反応してくれないままUFOに乗って帰っていってしまいます(そしてラストではTWICEメンバーが宇宙人になっているという謎展開)。

おそらく、スーパーアイドルとして、生々しい恋愛を歌うことに関しては慎重を期しているのだと思いますが、個人的には歌われるコミュニケーションがリアリティに欠けていて物足りないと感じる部分もあります。TWICEは今後もこの路線でいくのでしょうか。MVには色んな伏線が張られており、それらを回収する形で今後大きなモードチェンジがあるのではないかとも予想していますが、どうでしょうか。

3. 새소년 – “나는 새롭게 떠오른 외로움을 봐요”

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インディーバンド、새소년(SE SO NEON)がBGBG Record(ブンガブンガレコード)から初EPをリリースしました。2016年に結成されたばかりのバンドですが、今年のインディー界隈では台風の目になっているようです。9月に公開された“파도 The Wave”のMVも是非見ていただきたいです。両曲とも、韓国にしかないようなバラードっぽいエモ感そしてサイケ感があって私は堪りませんでした。

stttr

stttr

プロフィール

DJ。新旧韓国音楽。
韓国や日本など東アジア各国のポップミュージックを比較研究しています。

https://soundcloud.com/stttr

DJ DJ機器の2017年10月オススメ曲

総評
いまわたしは韓国に来ています!昨日はseendosiでDJをしました!たのしかった〜!10月もたくさん良い曲がありました。Kris Wu(厳密にはC-POPですが)、BOBBYTWICELOONAなどなど!

1. TAEMIN – “MOVE”

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SHINeeのテミンの第二のソロアルバムのタイトル曲、MOVEです。”Drip Drop”ではまだ1年半程度にしかならないことに驚きました。それは本当に素晴らしい曲でした。今回の曲は、静かですが非常に積極的曲のように感じました。SMは挑戦的な曲を出してくるので、本当に聴いていて面白いです。ダンスはこれまでのテミンの魅力とは、他の部分が出ており、非常に素晴らしいです。女性的と一言で言ってしまうのは良くなく、繊細なものを感じました。振り付けは菅原小春さん(MVに記載されています)。他にもfeat.にRed Velvetのスルギが参加する“Heart Stop”という曲は後半弦楽器が印象的なR&Bです。最高!!

2.A.C.E(에이스) – “Callin'”

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ハードスタイル楽曲”CACTUS”が一部に大人気のA.C.Eの新曲は、期待を裏切らない出来でした!ティーザー動画はまさか、通常のR&B、…?と思いましたが私がバカでした。サビで急に倍速にされ、またガバキックが入ってきました。何故か…(最高!!!)BPMも”CACTUS”より速い!!!
個人的にK-POPは、ビルボードに入っていてもおかしくない音楽と、全く奇妙な音楽を期待しています。この曲は後者ですね。クラブでの鳴りがよさそうです。ちなみにseendosiで”CACTUS”をプレイしたのですが、韓国のK-POP DJの友人はA.C.Eを知らなかった!笑

3. Yaeji – “Drink I’m Sippin On”

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YaejiはK-POPとすべきか分からないが(質感も)、曲が最高だったので紹介します。韓国出身でNYとソウルを行き来するアーティストです。Hiphop味の良い曲でベースがグライムのようです。現在は88risingに所属しているのでしょう。88 RisingのAsia Tourも同伴しています(Why 日本に来ない!!!)。Boiler RoomのDJも最高でした。こちらもどうぞ。88risingといえばjojiも10月に新曲が出ていました。lo-fi hiphopでしょうか?良い塩梅です。Pink Guyとのギャップが最高!

DJ DJ機器

DJ DJ Kiki

プロフィール

Hi! I’m KIK!💖

過去の連載分

Source: FNMNL フェノメナル

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