80年代後半から90年代初頭に、ストリートシーンの人々が新しいスタイルを提唱することでそれまでにない地位を築いたラルフローレン。NYのラッパーたちRaekwonや2000年代に活躍したビートメイカーのJust Blazeなどが愛用し、今でもその人気は衰えることなくヒップホップシーンには欠かせないアイテムとして不動の地位を築いている。1967年のブロンクスで生まれたラルフローレンが、どの様にして大統領やオリンピック選手、ラッパーまでもが着用するブランドになったのか。その軌跡を追ったドキュメンタリームービーがComplexにより公開された。
ラルフローレンを愛用しているファッション関係者やライター、ラッパーが出演。そこには、Big Boi、2 Chainz、Asap Fergはもちろん、FUBUの創設者やラルフローレン愛好家”Lo-Life“のメンバーらが名を連れる。彼らと共に、各々の思い思いのエピソードやアイテムを紹介。ラルフローレンの歴史を紐解き、ヒップホップシーンに与えた影響を振り返っていく。
このムービーは、過去から現在までヒップホップとラルフローレンの約30年の歴史を映し出している。最初にニューヨークでラルフローレンが流行りだしたのは、90年代にLo-life Crewによって始まったとされる。彼らは、ラルフローレンを着用し、時に陳列されているラルフローレンを盗み、ブルックリンの街を練り歩く。そこからRaekwonがスノービーチのプルオーバージャケットを着用するなどヒップホップシーンに浸透していき、最も影響力のあるストリートブランドとなった。
ラッパーはアッパークラスの白人の持ちものを取り入れ、自分のものへと変えていく。同ムービーのJust Blazeは、「ラルフローレンは、憧れのブランドであり、俺らよりかっこいいと誇示できるなにかだ。それは地元では、ステータスみたいなもので、みんなBMWを運転したいと思うのと一緒だ」と、インタビューに応えている。Asap Fergも、「ラルフローレンは、俺達の心を地元から大きな世界へと広げてくれた登竜門みたいなもの。だけど、今ではセグウェイみたいなもかな」と語る。
同ムービーには他にもFabolus、Tyson Beckford、Dapper Danらが出演し、音楽には、RetchやYoung Droらのラルフローレン好きのアーティストの楽曲が使用され、ファンの愛が詰まったムービーとなっている。
Complexによるドキュメンタリー”Horse Power”は、下記のyoutubeから視聴することができる。
Source: FNMNL フェノメナル