Post Maloneの”Rockstar”のヒットにより注目されたYoutubeのループビデオであるが、今後これらはBillboardなどのチャートで反映されなくなるという。YouTubeが再生回数に関するルールの変更を明かした。
ストリーミングプラットフォームにおける曲の再生回数のルールがYouTubeの新しいポリシーによって変更されるようだ。Billboardなどのチャートにおけるシングル曲の再生回数の計算において、ループビデオや曲の一部のみしか公開されていないビデオの再生回数は今後カウントされなくなるという。
以前FNMNLでも詳しく報じているが、8週間に渡りBillboardのHot100において1位となったPost Maloneと21 Savage による”Rockstar”のスマッシュヒットの背景には、ループビデオによるマーケティング戦略があったと言う声が少なくない。ひたすら曲のコーラス部分のみがループされるこのビデオは4000万回以上再生され、シングルの成功の一助となったという。詳しくはこちらの記事を参考にしていただきたい。
今回のポリシー変更について、YouTubeのスポークスマンはPitchforkに以下のように話している。
「不正確で誤解を招くメタデータの元となっているループビデオは、YouTubeのポリシーに違反するものであるため、現在私たちはこれらを取り除くための積極的な取り組みをしています。さらに、フルで視聴できる楽曲であるように思わせるなどユーザーを欺くことを意図してアップロードされたプレビューや抜粋、ループなどの再生回数は、いかなるチャートにも反映されないようになります。」
YouTube音楽部門のグローバル・ヘッドであるLyor Cohenも今回のポリシーの変更について認めているという報道もされている。
2018年からはYouTubeやSpotifyフリーなどによる再生回数よりも、Apple MusicやSpotifyプレミアムのような有料サービスによる再生回数が、チャート計算においてよりウェイトの高いものとなる、という発表も先日Billboardから出たばかりだ。新しいサービスやマーケティング手法が生まれ続けるなか、今後もストリーミング再生のチャートにおけるカウントに関するルールは修正が続いていくことになるだろう。
(辻本秀太郎)
Source: FNMNL フェノメナル