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【LIVE REPORT】そして僕らは、黒く鈍い光に手を伸ばしたくなる。糸奇はな、ライブレポート。

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新作アルバム『VOID』を手に、糸奇はなが通算5度目となるワンマン公演「Drowning In my Own Void」を2月8日(土)表参道・LAPIN ET HALOTを舞台に行なった。同会場は、ギャラリーとホールを併設。アートディレクションも含め表現している糸奇はなにとても似合う空間だった。 ステージ前を覆い尽くした白い幕。その幕も、微妙に張り方をずらしながら幾重にも重ね、複雑な形を成していた。糸奇はなのライブは、その幕に様々な文様や映像を投影。本人は、その幕の裏側で歌うスタイルを持って行なわれる。そうするのも、その空間に生まれる楽曲へ、より深く心のチューニングを合わせられるようにとの想いから。本人の姿がそこにあると、人の視線は歌声よりもアーティストの姿自体を追いかけてしまう。もちろん、それが当たり前のライブ・スタイルだ。でも糸奇はなは、その空間を彩る音楽に心の視線を注いで欲しいからこそ、そのやり方へこだわりを持っている。もう一つの理由に、照れ屋なあまり、人からの注目を一身に浴びると余計な緊張を重ねてしまうことから、人の視線を気にしないようにとの手段でもある。そこもまた可愛らしい…
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