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ゲーオとの試合前に、Y’s「夢の中」を聴いていたら・・・【木村”フィリップ”ミノルのdopeなラップトーク#4】

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キャラ作りの一環としてカルチャー好きを装うポーザーが世に溢れる昨今、ガチなヒップホップヘッズである、ファイターの木村”フィリップ”ミノル。

前回のインタビューを読めば、その濃すぎるトークで木村が一人のヘッズでもある事が理解できたはず。

今回もノリノリでインタビュー現場に現れた木村は、冒頭からいきなりトップスピードでラップトークを開始してくれた。「ちょっとは格闘の話をした方が・・・」とAbema HIPHOPTIMES編集部がストップをかける場面もあったほどだ。そんなこんなで今回もヒップホップヘッズはもちろん格闘技ファン必読の内容となった【木村”フィリップ”ミノルのdopeなラップトーク】。じっくりお楽しみください!

■入場曲はPablowくんには絶対お願いしたい 「Pain Away」のイメージで

編集部:試合に向けて一体どんな感じで暮らしてらっしゃるのでしょうか?

ミノル:目的を持ってイイ感じにトレーニングしてますね。特にフィジカル面に力をいれてまして、ウェイト・トレーニングなどをやっています。

9月18日(月・祝)には、さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~初代ウェルター級王座決定トーナメント~」に出場するわけなので、身体能力を高めている感じですね。

トーナメントって、技術がトップレベルだろうと何があるか分からないものなんです。正直「運」の要素もある。でも、だからこそいろんな対策をしておかなくちゃいけない。で、色々考えたんですが、結論としては<とにかくパワーをつけとけば勝てる可能性が上がるかな、と(笑)。「お前単純だなー」って思われるかもしれませんけど、過去十数年の歴史を振り返ってみても、勝ってるのはそういう人なんですよ。

編集部:これまではあんまりウェイト・トレーニングはしないタイプでしたよね?

ミノル:ですね。体幹やバランスはじめ運動能力を上げる練習が多かった。でも前回くらいからウエイト・トレーニングも取り入れてフィジカル面の強化にも力を入れています。今は無理をしすぎず、ちゃんと休養も入れながらトレーニングをしている感じですね。これ(インタビュー収録日は7/13)から1ヶ月は詰めて行く感じです。

編集部:『フリースタイルダンジョン』の収録にいらっしゃったそうですね。今回から登場した新モンスターはいかがでした?

ミノル:フォークさんがヤバかったすね!あとはやっぱりフォーク選手がヤバかった。なんか「選手」って呼びたくなっちゃう感じなんですよ。どんなスタイルの相手が来ても「お前はそこが違うんだよ」みたいに諭すんです。もちろん韻はしっかり踏みながら。大人な感じが超面白かったすね。

編集部:ICE BAHNといえば玉露さんも古くからバトルに出てますよね。

ミノル:KREVAとかとやってましたよね。当時のフリースタイルって今と違いますよね。試合の時間がめっちゃ長いし、言葉と言葉の間に割と間を置いてラップしていくスタイルだし。

編集部:乱闘とかもありつつ・・・

ミノル:B-BOY PARKでありましたね(笑)。

編集部:乱闘といえば、以前話題に出たT-Pablowと晋平太のバトル見ました。色んな意見があるんでしょうけども、個人的にはキレてるT-Pablowのラップはちょっと良かったです。一見罵倒なんだけど、実はちゃんと韻を踏んでたり。

ミノル:あれは大正解ですよね。最後に思い出したように言葉を足して短めに踏んだり。

編集部:罵倒とラップの中間というか。あのトラッシュトーク感って、格闘技の記者会見と似た所がありますよね。

ミノル:フロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーの会見チェックしました?あれ、すげえヒップホップ感ありましたよね。良い具合にディスり合いが噛み合ってる。

編集部:会見はマジで重要ですよね!外野からすると是非もっとやって欲しいすね(笑)見ておくと試合の面白さも変わってきますし。木村さんの会見もトラッシュトーク率が高くて大好きです!

ミノル:ああいう煽り合う会見やってみたいですね(笑)。今まで僕が対戦してきた相手って、あんまり罵ってこないタイプの人が多かったんです。こっちが一方的に攻撃してる感じになってしまって(笑)。ああやって相手も言ってくれれば、もっと面白くなると思いますね。

編集部:日本のラッパーに入場曲を作ってもらうのどうですか?募集したらいろんな人が手を挙げそうですよね!

ミノル:もしそうなったら、やっぱりPablowくんには絶対お願いしたいですね。「Pain Away」のイメージで。日本の若手でこのヘヴィな感じを違和感なく出せるのは、Pablowくん、YZERRくん、あとはKOHHくらいじゃないですか?

2WIN (T-PABLOW × YZERR) / PAIN AWAY – Official Video –

編集部:それでいてしっかり若い子達にも受け入れられてますしね。

ミノル:これまでって「好みのタイプはラッパー」だっていう女性って中々いなかったじゃないですか?ジャニーズとか、でなきゃエグザイルとかだった。実は「クッソー」って思ってたっす(笑)。それが3人のおかげで完全にカッコ良い扱いになった。マジで女の子たちの文化を変えたわけですよ。

だからPablowくんがバトルで言った「俺は作ってる側なんだよ」ってのは本当なんです。文化もブームも作ってる。

編集部:その通りですね!BADHOPのニューアルバム楽しみですよね。

ミノル:はい。BADHOPでいうとVingoくんもカッコ良いすよね。もっと売れて良い。YZERRくんとやった曲とかも超好きなんですよ。

BAD HOP / Jam Squad – YZERR, Vingo (Prod by Zot on the WAVE)

編集部:Vingoさんはファッションもイケてますよね。

ミノル:この曲はVingoくんが沢山歌ってるんですよ。チルな感じが最高です。この曲はリリース前に聴かせてもらって、それはビートだけだったんですけど「今までにない感じで良いな」って思ったすね。それにしてもVingoくんが良い。すげーオシャレだし、このまま海外に行っても「かわいい感じの日本人が来た」みたいな感じで人気出るんじゃないかなって思いますね。

編集部:Keith Apeはじめ韓国勢に負けないで、BADHOPも海外に進出して欲しいですね!

ミノル:韓国勢が強いのは、海外でも見た目含めて自分のスタイルのままガンガン行っちゃうからだと思いますね。

編集部:ちなみにアジアでいうと中国勢も注目を集めてますよね。インドネシア人だけど、前回ポスト・マローンの下りでチラッと話に出たRich Chiggaとかも中国系だし、最近だとHigher Brothersとか。見た目が凄く良くて、我々がイメージする中国を見事に演じ切ってくれてるというか(笑)

Rich Chigga – Dat $tick (Official Video)

Higher Brothers x Famous Dex – Made In China (Prod. Richie Souf)

ミノル:Higher Brothers、一人太ってるヤツがいるあたりが最高すね(笑)。肉まん食ってそうな。

■Y’s「夢の中」はかなり思い出深い 是非しっかり歌詞を聴いて欲しい

編集部:最近めちゃめちゃ暑いんですが、木村さんが夏をイメージする一曲を伺いたいです。思い出の曲であったりとか?

ミノル:Zeebraさんの「Perfect Queen」ですね。

ZEEBRA – Perfect Queen

ミノル:これ、奥さんの事を歌った曲なんすよ!PVに出てるのも奥さん。昔付き合っていた彼女とデートに行く前に聴いていた個人的にも思い出がある曲です。恋する男子ならグッとくる事間違いなしっすね。

編集部:これは奥さんも嬉しかったでしょうねえ。

ミノル:さんざん若手ラッパーの話をしてたのに、最後はZeebraさんに戻ってきましたね(笑)。それにしてもこの曲は気持ち良いです。

編集部:Zeebraさん、新譜出して欲しいですよね。少し前にKOHHとコラボしてた曲がカッコ良かったです。あれも夏っぽいといえば夏っぽいすよね。

ミノル:ああ!超好きっすよ!カラオケでメチャメチャ歌います!ジブさんはもちろんなんすけど、Y’sのヴァースが好きで。「彼氏には内緒」とか。あとPVにUZIさんが出てくるのも最高。ウェイヨー!

Zeebra 『Hate That Booty Feat. Y’s & KOHH』

ミノル:あとKOHHも良い。僕思うんですけど、KOHHってリル・ウェイン的な所があると思うんです。

編集部:あー!確かに!繊細で病んでいてエモーショナルで・・・

宇多田ヒカル「忘却 featuring KOHH」MUSIC VIDEO

ミノル:今さらですが宇多田ヒカルとの曲も凄かったし。あれは宇多田ヒカルを褒めたいです。ちゃんとKOHHの事を理解しているのが伝わってる。宇多田ヒカルの歌詞も凄く良いんですよ。

で、Y’sさんなんですが、かなり思い出深い楽曲があるんです。夏というテーマとは離れちゃうんですが、最後に紹介しておきたい。「夢の中」って曲ですね。

Y’S『夢の中』-OFFICIAL MUSIC VIDEO- Directed by HAVIT ART

僕は、K-1でゲーオ・ウィラサクレックと戦っているのですが、最初の試合では負けてしまったんです。で、その後に僕は何人かと試合をして、ずっと勝ち続けたんですよ。マジで強い相手ばかりで噛ませ犬なんて一人もいなかった。そんな状況の中でゲーオとの再戦が決まったんですよ。

僕、試合前の控え室でプレッシャーにやられてしまって。まあ狂ってましたね。イヤフォンを耳に挿して廊下を一人でウロウロしながら、ずっと「夢の中」を聴いていたんです。そうしたら応援してくれている仲間から「会場に着いたよ」ってメールが来たんです。歌詞の全てが自分の状況と思い切りリンクして、試合前だというのに涙腺が…。廊下で号泣してしまいました。是非しっかり歌詞を聴いて欲しい一曲ですね。

Source: Abema HIPHOP TIMES

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