ラスボス般若以外のモンスター陣が一新され、新しいフェーズを迎えた「フリースタイルダンジョン」。今回はその新モンスターの横顔に、彼らのコメントと共に迫る。
■裂固
「僕は「ダンジョン」とは別の用件で東京に向かってる時にZeebraさんからお電話を頂いたんで、驚きと同時に運命的なモノを感じましたね。僕はあんまり「ダンジョン」で戦績を残していなかったし、モンスターが新しくなる話も全く知らなかったんで、お話を頂いてとにかく驚きました。だから後から責任感とか嬉しさとか、色んな感情が沸いてきましたね。
「ダンジョン」が始まった時には、僕は「高校生RAP選手権」にも出てなかったし、放送していない東海で活動してたんで、「ダンジョン」自体が他人事っていう感じでもあったんですけど、そういう存在の僕をモンスターに選んでくれたのは本当に嬉しいし、その意味でも、放送圏外のラッパーに、「ダンジョン」は他人事じゃないって伝わるといいなって。この経験を通して、10年後の自分の成長に繋げたいし、まずは全力で自分っていうものをモンスターとして出せたらと思いますね」
プロフィール:
「第9回BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権」の優勝で頭角を現し、「KING OF KINGS 2016」でも本戦に到達し、優勝したGADOROに2回戦で負けたものの、そのハードなライミング・スタイルは、ヴェテラン勢と遜色ないスキルを持つことをアピールした。作品に「AUTOMATICFUN」。
■ACE
「ワクワク半分、早く参戦したい!っていう気持ち……だから全部ワクワクですね。今までチャレンジャーは勿論、隠れモンスターとしても「ダンジョン」には参戦しましたが、隠れモンスターだと一回だけの責任だし、勝っても負けても、その時だけの嬉しいとか悔しいなんですよね。でもレギュラーのモンスターになれば、これから『勝ち続けなければいけない』っていうプレッシャーがあると思うんですよね。
それを味わいたかったし、実際に自分がモンスターとして、100万円を背負ってそれを守るっていうディフェンス側として、どれぐらい連勝記録を更新出来るかチャレンジしたいですね。ギネスに挑戦というか(笑)。これから毎回、ステージやテレビっていう公開舞台の緊張感の上で戦えるっていうのは、一番いい実践の修業の場というか、ドラゴンボールで言えば「精神と時の部屋」って感じだし、自分を鍛えていきたいですね」
プロフィール:
ブラジル生まれ、新宿育ちのラッパー:ACE。「B-BOY PARK MC BATTLE U-20」や「戦極MC BATTLE」など、様々なバトルに参戦、その畳み掛けるようなラップと通りの良い声で数々の称号を獲得している。また渋谷TSUTAYA前で行われている「渋谷サイファー」の主宰や、ソロ作「STRAIGHT」のリリース
イヴェントの司会など、活動は多岐に渡る。ダンジョンへは1stシーズンに隠れモンスターとして、2ndシーズンにはチャレンジャーとして、3rdシーズンには「TEAM渋谷サイファー」として登場。
■崇勲
「Zeebraさんから直接ご連絡を頂いて、新モンスターの話があった瞬間は、嬉しさとストレスの2つを、その一瞬で感じましたね(笑)。今はヒップホップやフリースタイル、MCバトルがブームって言われてる事が多いと思うんですけど、俺はまだブームにもなってないと思ってるんですよね。だから、もっとその規模を広げたいし、新モンスターとしてそれが出来ればなって。
新しい体制になった「ダンジョン」が泥舟になるのか、はたまた宝船になるのか、新モンスターやこれからのチャレンジャーそれぞれの結果次第、バトルの内容次第だと思うんですよね。その為にモンスターとして気合を入れなくちゃとも思うし、同時に、モンスターだから、ダンジョンだからって気負うこともなく、今まで通りのほほんとやりたいとも思ってますね。自分のスタイルで戦えればと思います」
プロフィール:
埼玉春日部市出身のラッパー。自身の作品にも「春日部鮫」と名付けている。 「KING OF KINGS2015」のグランド・チャンピオンをはじめ、「UMB」や「戦極MC BATTLE」など、数々のバトルで好成績を収めている。同郷のTKda黒ぶちとは、チーム:春日部ヘラクレスとして「As One」でも優勝。ダンジョンへは2ndシーズンREC1に登場し、その「ディスが効かない」という独特のスタンスと、的確なアンサー・スタイルによってラスボス:般若まで到達している。また昨年末に行われた「フリースタイルダンジョン東西口迫歌合戦」への参戦や、3rdシーズンにはNAIKA MC/TKda黒ぶちと共に「パンチラインフェチズ」として登場するなど、ダンジョンにおいても鮮烈な印象を残している。
■輪入道
「俺も知らない番号から電話があって、出たら「Zeebraです」って言われて「うわっ!」ってなりましたね(笑)。その時に「ダンジョン」の新モンスターの話と、Zeebraさんが主宰しているラジオ「WREP」の出演の話がいっぺんに来たんで、スゲえハッピーな日でしたね。
やっぱり規模は大きいし、TVショーだっていう部分も含めて、不安はありますが、同時にモチベーションも高いですね。新モンスターとしての意気込みとしては……優しくしたいですね、チャレンジャーに。新モンスター陣はそれぞれのスタイルを持ってるし、とにかく全員強いと思うんで、僕ぐらいは優しくしたいと思いますね(笑)」
プロフィール:
モヒカン頭に青筋を立て、熱気の篭ったラップをスピットする姿が強い印象を残す千葉出身の輪入道。数々のライヴに加え、「B BOY PARK MC BATTLE」や「核MIX × THE 罵倒」「THE罵倒 2014」などのバトルで優勝を果たし、「KING OF KINGS 2016」でも準優勝を果たすなど、現場叩き上げの歴戦の猛者という称号が相応しいラッパーである。1stシーズンではチャレンジャーとして、3rdシーズンでは隠れモンスターとして登場し、「東西口迫歌合戦」にも東軍として出場。作品に「左回りの時計」「片割れ」。
■呂布カルマ
「連絡を貰ったのが4月に「ダンジョン」にチャレンジャーとして出演した直後だったんで、またチャレンジャーとしてのオファーかなと思ったら、モンスター側で驚きましたね。しかも知らない番号から電話が掛かってきて、出たら「Zeebraです」って言われたんで、一瞬(名前を騙った)イタ電かと思いました(笑)。
正直、去年あたりはバトルはもういいかな、ってなんとなく思ってたんですよね。でも、こんないい機会を貰えるならやりがいがあるなって、「ダンジョン」の話でモチベーションが上がった部分はありますね。且つ、これから色んなバトルに出ても絶対に相手から「ダンジョン」の事を言われるはずなんで、こっちとしては相手の言うことが予想ができる事象が増えた分、戦いやすくなりそうだなって(笑)。僕と裂固は東海勢なんですが、地元では『ダンジョン』が放送されてないんですね。なので、なんとか僕ら二人の力で、放送圏を東海まで伸ばしたいなと。そして「ダンジョン」の放送後に、俺と裂固が司会する番組とか出来きたらなって。そこまで見てますね(笑)」
プロフィール:
サングラスにオールバック、スカジャンや柄シャツなどヤンキー・チックな服装、そして独特の世界観とフロウを持ったラップ・スタイルで中部/名古屋地区の雄として確固たる位置を確立しつつある呂布カルマ。「The Cool Core」や「STRONG」などのソロ作品に加え、バトルでも「THE罵倒」や「ENTER」などビッグ・バトルでの優勝経験もあり、その相手を射抜くようなバトル・リリックは唯一無二。「ダンジョン」へは未出場でありながらいきなり「東西口迫歌合戦」に登場し、3rdシーズンでもチーム戦ではなくソロとして登場するという掟破りを展開、その注目度は日に日に高まっている。
■FORK(ICE BAHN)
「バトルは気にはして見てたし、ICE BAHNとして現場には立ってたから、ラップを辞めてた訳では無いんで、ラップ自体には当然だけどブランクは無くて。
それに、確かに俺らはバトルからは遠のいてたし、バトルでバリバリ戦ってた頃の事を知らない奴も多いかも知れない状況だとは思うけど、それでも声がかかったんなら、やってみようか、っていうのは思いましたね。なにより、バトルのオファーを貰って、断る方が男として恥ずかしい」
プロフィール:
神奈川を代表するヒップホップ・グループ:ICE BAHNのメンバー。フリー・スタイラーとしては「UMB」2006の優勝をはじめとして、記憶に残る名勝負を数々生み出し、00年代のバトルの一つの頂点を築いた存在と言っても過言ではない。フリースタイルダンジョンにも審査員、隠れモンスター、チャレンジャーとして参戦し、新モンスターとしてこれからそのスキルを更に視聴者に提示することになるだろう。
Source: Abema HIPHOP TIMES