若手写真家として注目を集める細倉真弓が、2012年から2017年の間に、日本を始め台湾、香港など東アジアの各地で撮影した作品をまとめた写真集『Jubilee』を10/1に刊行する。
細倉は初期の静物やヌードのポートレートと東京郊外の風景を織り交ぜた作品で注目を浴び、近年ではその撮影範囲をアジアまで拡大し、一貫して被写体の繊細な美を力強く描き出す手腕で国内外から高く評価されてきた。
本作『Jubilee』では、自らの原点であるポートレートによる表現に回帰。風景の中の文字、都会のかけら、若者の裸体、植物のテクスチャーなどが等しく丁寧に撮影され、巧みに使い分ける自然光やカラーフィルターの元で被写体の沸点が捉えられている。
小説家ロブ・グリエの作品における迷宮的フラッシュバックにインスピレーションを得たという本作では、イメージが変容と再生を繰り返す。写真の再生という大きなテーマに挑んだ、細倉の作品世界が楽しめる。
Info
細倉真弓 – Jubilee
108 pages,4c, 21.4 × 29.3cm, Soft cover
Edited by Shigeo Goto, Mayumi Hosokura
Designed by Hideki Nakajima (Nakajima Design)
First edition, 1,000 copies
ISBN 978-4-902080-61-2C0072
5,000 yen (40€) + tax
Source: FNMNL フェノメナル